むかーし むかしのそのむかし

高校の1年のころ

2月期に入った頃
いろいろあって 教室でひとりぼっちになった
原因は自分だという事もわかってたし
クラスのみんなが私を避けてるのではなく
自分がみんなに乗りきれなかった

サボったり 遅刻したり 早退したり 
ナーンにもしたくなくて
そんな時に 今まではなしたことなかった子と
2回遊びに行った
1回目は 動物園
2回目は 彼女の家に行った
彼女は勉強ができて おとなしい子
好きな男の子をただながめている
気持ちが大きくなりすぎて 
落ち込んでいた
でも 自分みたいに生活態度が悪くなつたわけではなく
ただ 彼をみているのが幸せだけど苦しいと話してた

彼女は とっておきの場所を自分に教えてくれた
自転車で田んぼの間を通って 国道を渡って
サラサラの山を登って松林を進んでいくと
何か聞こえる 電車の音みたい 
自分にはそんな風に聞こえた
砂丘の上まで登ったら
パノラマだった
高い所から 足元まで海が広がっていた
水平線が遠くにみえて
砂丘を駆け下りると 綺麗な砂浜と静かな波
遠浅で 砂洲も美しい

彼女の秘密の場所
自分にとっても 誰にも教えたくない気持ち

太陽がだんだん海に近づいてきて
オレンジになってきた