海
一人で行動出来ない自分が
若いころ 車があれば けっこうどこでも行けた
ただ ドライブするだけは 問題なく
20代前半は 仕事終わりに 夕方の海によく行った
30分走って
お気に入りの場所へ
波の音を聞いて
時には 涙を流して
大声で歌ったりして
太陽が沈むのをみて
星が 光りだして
夕飯に間に合うように
何事もなかったように
30分かけて帰る
あの頃は 道も悪く 山を通り抜けて
今は 高速ができて
20分で行けるようになった
今は一人で行かない
帰って来たくなくなる
そんな恐怖がある
現実逃避からもどってこれなくる
だから 一人で行かないことになった
主人が亡くなって
子供たちとよく行った
亡くなって二年位は 辛くて 恐くて 行けなかった
その後は 年に 2、3度は 行けるようになった
子供たちと
行くことで 少しずつ 中和されていった
今は 子供がおおきくなって 忙しくなり
自分との時間を共有しなくなって
一人の時間が増えた
これから こんな 時間が 増えていくと
感じる
そろそろ 一人で海に 行っても
大丈夫だろうか
亡くなって 12年
そろそろ 自分の人生を 考えないと
と
一人でみる海は 空は 星は 太陽は 月は
何を 感じさせてくれるだろう
来月は13年忌
少しも 忘れることが出来ない 自分に驚いている
いつか 帰って来てくれる と密かに思ってる
自分が 怖い
だから
自分が あっちに行く と考える
でも まだ ダメ
ってずっと だめなのは
わかってる
けど その事を忘れてしまいそうになるのでは
そんな事を 考えて
一人で 行ける日まで 時を待とう